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幼稚園を施設にコンバーション 〜北海道ニセコ町〜


産官学の連携によって、使わなくなり老朽化が進んだ幼稚園舎を国際交流施設にコンバージョンし、インターナショナルスクールとして開校するという取り組みが北海道のニセコ町で実現しました。そのコンバージョンにあたって高断熱化と高耐久化の要となったのがダンネツの外断熱新外装材『DAN壁』です。

 現在、北海道インターナショナルスクール(HIS)のニセコ校として利用されているニセコ町の国際交流施設は、もともと幼稚園の園舎だった建物。国際的なスキーリゾート地であり、海外の観光客の人気が高い同町では、国際交流や地域経済の活性化をいっそう進めるため、使わなくなったこの園舎のコンバージョンを計画してHISを誘致。改修工事を経て今年1月に開校しましたが、その改修工事の外壁部分に使われたのが『DAN壁』でした。

 設計は(株)北海道日建設計(札幌市)が行い、担当した菅原秀見設計室長は「既存のモルタル外装に下地を打ってサイディングや鋼板で仕上げることも考えましたが、湿式仕上げの外断熱材が新築でも使われていることに着目し、改修でも外壁の軽量化と施工の簡略化、工期の短縮につながると考えて採用しました。『DAN壁』以外にも湿式仕上げの外断熱材はいろいろありますが、今回の改修工事では現場からの要望や頂いたデータなどから判断して、『DAN壁』を選んでいます」と語っています。

 建物は鉄骨造の平屋建てで、改修にあたって既存のグラスウールやFP板などの断熱材はそのまま流用し、『DAN壁』の施工も既存のモルタル外装の上から行いました。具体的にはモルタル外装の上に胴縁を455mmピッチで留め付け、その間にEPS(ビーズ法ポリスチレンフォーム)16mmを納めてから42mm厚の『DAN壁』をビス・ワッシャーで躯体の鉄骨に固定。その後、『DAN壁』ジョイント部分や窓回りをグラスファイバーメッシュで処理し、ワッシャー部分をベースコートでつけおくりしてからトップコートで仕上げています。

 今後もこのような公共施設・民間施設などのコンバージョンに『DAN壁』を始めとする湿式仕上げの外断熱材が普及していくか注目されるところ。北海道日建設計・菅原設計室長は「自治体の中には外断熱に関心があるところもありますし、断熱仕様についてはその場所や建物ごと、機能やコストに応じて検討して決めることになりますが、外断熱にするかどうかはその過程のどこかで考えるでしょう。外断熱なら乾式と湿式のどちらにするかを最終的に決める土俵の上には、『DAN壁』壁も常に乗っていると思います」と話しています。
(『ダンネツ通信vol.76』より転載)