国の住宅政策や補助事業、新築・リフォーム市場の動きなど、住宅に関する様々なニュースや話題をお届けします。
省エネ基準の改正仕様基準と誘導基準の仕様基準が告示・施行されました
2025年4月に予定されている省エネ基準の全面義務化へ向け、11月7日に省エネ基準の改正仕様基準と、新たに策定された誘導基準の仕様基準が告示され、即日施行となりました。
省エネ基準・誘導基準の仕様基準は、いずれも全国の地域区分ごとに外壁や窓など各部位の熱貫流率(U値)および断熱材の熱抵抗値(R値)と、暖房・冷房・給湯・換気・照明の要件を設定。外皮平均熱貫流率=UA値の計算や、Webプログラムによる一次エネルギー消費量計算を行わなくても、各基準への適合を判断することが可能になっています。
●省エネ基準・改正仕様基準のポイント
省エネ基準の仕様基準を見ていくと、木造戸建住宅の熱貫流率および断熱材の熱抵抗値は、床・外壁・天井(屋根)・土間床等の外周基礎のいずれもこれまでと同じ数値となっています。例えば1・2地域であれば外壁のU値は0.35(W/m2・K)、R値は在来3.3・ツーバイ3.6(m2・K/W)で、在来であれば高性能グラスウール16K105mm充てん+押出スチレンフォームB3種20mm付加という仕様でクリア。天井はブローイング300mm、基礎は押出スチレンフォーム100mmで適合となります。
一方、開口部はこれまで外皮面積に占める開口部の割合=開口部比率によって4つの区分を設け、それぞれU値と日射遮へい性能を設定していましたが、改正基準では開口部比率に関係なく地域区分ごと一律に基準値を設定。1~3地域であればU値2.3で、PVCサッシ・空気層12㎜のLow-Eペアガラス相当となります。日射遮へい基準はこれまで同様、5~8地域のみ設定されています。
設備は暖房・給湯・換気それぞれ、一次エネルギー消費量基準(BEI1.0以下)をクリアする仕様が拡充されています。
1~3地域の基準を見ると、これまでは暖房を居室のみ連続運転で行う場合、熱効率83.0%以上かつ配管を断熱被覆した灯油温水セントラルヒーティングのみ、間けつ運転で行う場合は熱効率86.0%以上のFFストーブのみ基準適合となっていましたが、改正基準では連続運転・間けつ運転の区別はなくなり、熱効率78.9%以上のガス熱源やフロン系冷媒使用の電気ヒートポンプ熱源、一定の性能要件を満たすエアコンも追加されました。
給湯では基準適合設備がモード熱効率81.3%以上の石油給湯機のみでしたが、同83.7%以上のガス給湯機とCO2冷媒使用の電気ヒートポンプ給湯機が追加され、換気も比消費電力0.3W/m2/h以下のシステムだけでなく、内径75mm以上のダクトを採用した第3種・第2種換気や、壁付けの第3種・第2種換気なども基準に適合することとなりました。
●誘導基準・仕様基準のポイント
誘導基準の仕様基準は、簡易的に外皮性能と一次エネルギー消費量(再生可能エネルギー除く)がZEHレベルにあるかどうかを確認できるように新設されたものです。
外皮性能は1・2地域の木造戸建住宅の場合だと、外壁のU値が0.28、R値は工法に関係なく4.0。例えば在来で外壁の基準をクリアするには、高性能グラスウール16K105mm充てん+押出スチレンフォーム40mm付加などの仕様になります。開口部はU値1.9以下で、PVCサッシ・空気層10mmのLow-Eトリプルガラス相当。天井はブローイング300mm、基礎は押出スチレンフォームB3種100mmで、省エネ基準と同じになっています。
設備について見ると、例えば暖房は居室のみ行う場合、配管を断熱被覆した温水セントラルヒーティングであることに加え、地域区分によらずガス・灯油熱源はいずれも潜熱回収型機器、電気熱源はフロン系冷媒使用のヒートポンプまたは一定の性能要件を満たすエアコン(1・2地域は熱交換換気との同時採用が前提)で適合となります。給湯はモード熱効率84.9%以上の石油給湯機、同86.6%以上のガス給湯機、CO2冷媒を使用し年間給湯保温効率または年間給湯効率が3.3以上の電気ヒートポンプ給湯機のいずれかとし、それぞれヘッダー方式とするなど所定の省エネ対策も満たすことが求められます。
換気は基本的に省エネ基準と同じですが、第1種熱交換換気は有効換気量率0.8以上、温度交換効率70%以上であることも条件となります。
長期優良住宅・低炭素建築物・住宅性能表示の改正基準が施行されました
2050年カーボンニュートラルに向けて、国による住宅・建築物の省エネ性能向上に関する政策が進む中、この10月から長期優良住宅・低炭素建築物・住宅性能表示制度の改正基準が施行されました。
●長期優良住宅・基準改正のポイント
長期優良住宅は断熱性能を強化するとともに、一次エネルギー消費量に関する基準を新たに追加。住宅性能表示の断熱等性能等級5と
一次エネルギー消費量等級6が必須となり、ZEHレベル相当(再生可能エネルギー利用除く)の性能が求められるようになりました。断熱等性能等級5は、外皮平均熱貫流率=UA値で0.40W(1・2地域)・0.50W(3地域)など、一次エネルギー消費量等級6は省エネ基準比で20%削減(BEI0.8以下)となります。
また、耐震性に関しては壁量基準を住宅性能表示の耐震等級3に引き上げ、太陽光発電等を載せた場合には仕様にかかわらず“重い屋根”として壁量基準を満たすことになりました。ただし、構造計算を行う場合は実荷重を踏まえたうえで耐震等級2をクリアすれば良いこととなっています。
このほか、既存住宅もリフォーム・増改築をすることなく認定を受けることができるようになりました。
●低炭素建築物・基準改正のポイント
低炭素建築物は、長期優良住宅と同じく住宅性能表示の断熱等性能等級5と
一次エネルギー消費量等級6が必須となり、太陽光発電など再生可能エネルギー利用設備の設置を新たに義務化。さらに低炭素化に貢献する9つの項目の中から、1つ以上選択することが必要となっています。
認定対象となる再生可能エネルギー利用設備は、当面の間①太陽光発電②太陽熱・地中熱利用設備③薪・ペレットストーブ等④風力・水力・バイオマス等を利用する発電設備⑤河川水熱等を利用する設備―となり、戸建住宅であれば再生可能エネルギー利用を含めて一次エネルギー消費量を50%以上削減(BEI0.5以下)することも認定要件となります。低炭素化に貢献する項目は、①節水型機器の採用②雨水・井戸水・雑排水利用設備を設置③HEMS・BEMSを設置④太陽光発電など再生可能エネルギー利用設備と連携した蓄電池を設置⑤緑化などヒートアイランド対策を実施⑥性能表示の劣化対策等級3に適合⑦木造で建設⑧主要構造部に高炉セメントまたはフライアッシュセメントを使用―という従来からの8項目に、電気自動車から住宅に電気を供給できるV2H充放電設備の設置が新たに追加されました。
●住宅性能表示・基準改正のポイント
住宅性能表示制度は、戸建住宅の断熱等性能等級にHEAT20・G2グレード相当の等級6(UA値が1〜3地域で0.28Wなど)と、同G3グレード相当の等級7 (UA値が1〜3地域で0.20Wなど)を新設。暖冷房の一次エネルギー消費量が、省エネ基準比で等級6は約3割減、等級7は約4割減となるレベルです。
現時点ではまだ国の補助制度等で運用されていませんが、今後何らかの形で運用されることが予想されます。
2025年までの省エネ基準全面義務化と4号特例見直しが決まりました
脱炭素社会の実現に向けて、すべての新築住宅・建築物に省エネ基準適合を義務付ける改正建築物省エネ法や、建築確認における木造2階建ての4号特例を廃止する改正建築基準法など、住宅・建築物関連4法の改正が先の通常国会で成立し、2025年6月までにすべて施行されることが決まりました。
現在、大中規模非住宅のみ適合が義務となっている省エネ基準は、原則すべての住宅・非住宅とも規模にかかわらず適合を義務化。適合しているかどうかは建築確認で審査が行われますが、審査にあたっては所管行政庁による建築物エネルギー消費性能適合性判定(以下、適合性判定)の結果以外にも、小規模住宅等については現行の仕様基準をさらに簡略化した基準を新たに設定し、その基準に適合していることが確認できる資料を用意すれば適合性判定は省略可能となる予定です。簡略化された仕様基準は、現在国土交通省が’素案(表参照)をもとに取りまとめを行っているところで、今年の秋頃には公布・施行となる予定です。
なお、義務化となる省エネ基準の性能レベルは、現行の省エネ基準に定められているUA値と一次エネルギー消費量基準で、戸建て住宅であればUA値は1・2地域で0.46W以下、3地域で0.56W以下、一次エネルギー消費量はいずれの地域も基準値以下(BEI=1.0以下)となりますが、いずれも国では2030年までにはZEH基準相当に引き上げたい考えです。
4号特例の見直しについては、2階建ての木造住宅も建築確認での扱いが非住宅の4号物件と同じになります。具体的には、都市計画区域等から外れていても建築確認の対象とし、構造規程や省エネ基準適合等の審査も省略せずに行うことになります。床面積200m2以下の平屋は現行と変わらず4号特例の対象となりますが、省エネ基準の適合義務はあるため、省エネ基準に適合していない場合は所管行政庁から是正命令が出され、命令に従わない場合は300万円以下の罰金となります。
このほか改正法では、①トップランナー制度の対象に分譲マンションを追加②住宅等の販売・賃貸時における省エネ性能表示の推進③住宅金融支援機構による省エネ改修への低利融資制度創設④大規模建築物等への木材利用促進のための防火規制・構造規制の合理化―なども盛り込まれています 。
2020年度の国の住宅関連補助事業が始まりました
2020年度に国土交通省や経済産業省、環境省が実施する住宅関連補助事業が始まっています。
前年度に引き続き断熱リフォーム関連の補助が充実しているほか、地域型住宅グリーン化事業や各種ZEHに対する補助なども行われていますので、ぜひご検討してみてはいかがでしょうか。
詳しくは以下の表をご覧下さい(クリックすると別ページでPDFを表示します)。
断熱改修で室温安定し血圧変動も小さく~室内環境と健康の影響調査~
断熱改修で室温が安定すると、血圧も1年を通して安定する―。(一社)日本サステナブル建築協会では、2014年度から実施している「断熱改修による居住者の健康影響調査」の第3回中間報告を行い、室温が安定すると季節ごとの血圧差も小さくなること、部屋間の温度差や床付近の温度が血圧に影響することなどを、新たに公表しました。
前回の第2回中間報告では、①起床時の室温低下が影響する血圧の上昇は、高齢者ほど大きい②室温が低い家に住む人ほど高血圧となる確率と動脈硬化指数が高く、心電図異常の所見も多い③断熱改修後には起床時の血圧が低下④就寝前の室温が低いほど夜間頻尿リスクが高いが、断熱改修後には夜間頻尿回数が減少―ということが明らかにされていましたが、このほど行われた第3回中間報告では新たに、①断熱改修によって室温が年間を通して安定している住宅では、居住者の季節ごとの血圧差が明らかに小さい②部屋間の温度差が大きい住宅や、床面付近の温度が低い住宅では、居住者の血圧が高い傾向にある③床上1m以内の温度が低い住宅では、さまざまな病気・ケガをしている居住者が多い④断熱改修で室温が上がり、一部の暖房が不要になるなど暖房の使い方が変化した住宅では、室内における居住者の身体活動量が増加―などが確認されました。
このうち、1年を通して室温が安定すると、季節ごとの居住者の血圧差も小さくなる結果については、起床時の居間の平均室温が冬18度以上、夏26度未満の住宅の場合、冬18度未満、夏26度以上の住宅と比べて最高血圧と最低血圧が低くなることがわかりました。また、居間と寝室の室温差が大きい住宅では、室温差がない住宅より起床時の最高血圧が上昇。さらに床上1mの室温が1度下がった時より、床面付近の室温が1度下がった時のほうが、血圧への影響が大きいとしています。
このほか、床上1m以内の温度が低い住宅では、高血圧・脂質異常症で通院しているひとの割合や、難聴・骨折・ねんざ・脱臼を経験した人の割合が多くなることもわかりました。
ZEH・地域型住宅グリーン化・長期優良リフォームなどの補助事業継続〜2019年度予算概算要求〜
8月末に公表された各省庁の2019年度予算の概算要求によると、ZEHの補助金は新たに省エネ性に優れた家庭用浄化槽の設置に加算措置が設けられる一方、蓄電池設置に対する加算措置は減額を予定。また、「地域型住宅グリーン化事業」や「長期優良住宅リフォーム推進事業」など、主立った補助事業は引き続き計画されているほか、防災性能が高い住宅や、複数の既存住宅のリノベーションに対する支援事業などが新たに盛り込まれていることがわかりました。
今年から国土交通省・経済産業省・環境省の3省連携で行われているZEHの補助事業は、2019年度も国交省が中小工務店の戸建てを対象に「地域型住宅グリーン化事業」の一部門として実施。経産省は太陽光発電の自家消費拡大を目指した戸建ての“ZEH+(ゼッチプラス)”と、集合住宅で6階建て以上の高層ZEH-M(ゼッチマンション)、環境省は戸建てのスタンダードなZEHと5階建て以下の低中層ZEH-Mに補助を行います。ただ、10戸以上まとまった戸建て分譲ZEHを対象とした経産省の補助は、今年度同様に行われるのか、現時点で明らかになっていません。
いずれも補助額の加算措置としてCLTや地中熱ヒートポンプ、太陽光発電・太陽熱集熱器一体パネルに加え、新たに先進的な省エネ家庭用浄化槽にも戸建てで10万円、集合で30万円を加算。蓄電池に関しては、kWhあたり3万円から2万円に減額し、最大20万円としているのが変更点です。
なお、加算措置を含めない建物本体への補助額は、環境省の戸建てZEHと中低層ZEH-Mのみ、今年と同じ70万円/戸としているほかは、現時点で公表されていません。
住宅の防災・減災対策も支援
他の補助事業を各省別に見ていくと、国交省では中小工務店が建設する長期優良住宅やZEHなどを対象とする「地域型住宅グリーン化事業」のほか、性能向上リフォームを対象とする「長期優良住宅化リフォーム推進事業」、LCCM住宅等を対象とする「サステナブル建築物等先導事業」などをこれまでと同様に計画。
さらに新たな補助事業として、複数の既存住宅・建築物ストックのリノベーションを支援する市街地リノベーション支援事業、防災性能に優れるなど質の高い性能を有する住宅等の整備に対する支援事業を盛り込んでおり、防災・減災の取組みを実施している地方公共団体と住宅金融支援機構が連携し、防災・減災対策を行っている住宅に対しフラット35の金利引き下げを行うことも盛り込んでいます。
経産省は、工期短縮可能な高性能建材や快適性も向上できる蓄熱材・調湿材による断熱リフォームを対象とした「次世代省エネ建材支援事業」と、家庭用燃料電池(エネファーム)を対象とする「家庭用燃料電池システム導入支援事業」を今年に続いて計画。
環境省は高性能な断熱材・窓による既存住宅の改修を対象とする「高性能建材断熱リフォーム支援事業」を引き続き実施する予定で、太陽光発電設置済みなど一定の要件を満たす住宅は、家庭用蓄電池とエコキュートの設置にも補助を実施。さらにZEH同様、先進的な省エネ家庭用浄化槽への更新にも補助を行います。
平成30年上半期(1~6月)の住宅着工は5%の減少
国土交通省が発表した平成30年1〜6月の新設住宅着工戸数は450,085戸、前年同月比4.9%の減少となり、住宅景気にやや後退感が感じられる状況となっています。
利用関係別に前年同月比を見ると、持家が132,604戸、3.0%減、貸家が188,835戸、6.3%減、分譲が124,619戸、5.7%減、給与が4,027戸、46.1%増と、4割台の伸びとなった給与を除いていずれも減少。なお、分譲についてはマンションが55,121戸、14.0%減と落ち込んだのに対し、一戸建ては69,498戸、2.0%増と堅調に推移しています。
今年6月時点での年率換算値は91万5千戸、8.2%減。平成29年の96万4600戸に下半期でどれだけ迫れるか、今後の市場動向が注目されるところです。
新築した住宅商品を選んだ理由は「高断熱・高気密だから」が6割を占める~国交省・住宅市場動向調査より~
国土交通省がこのほど公表した「平成29年度住宅市場動向調査報告書」によると、新築した注文住宅の選択理由は「高断熱・高気密だから」が60%を占めて最も多くなっていることがわかりました。
この調査は注文住宅、分譲住宅、中古住宅、民間賃貸住宅、リフォームごとに行われ、注文住宅は平成28年度中に新築・入居した全国の世帯を対象に実施。
注文住宅に関する調査結果を見ていくと、今回新築した住宅を選んだ理由は、「高断熱・高気密だから」が前年度比4ポイントアップの60%に達し、前年度並みの59%にとどまった「デザインが気に入ったから」を抜いて、2年ぶりに最も多くなりました。「高断熱・高気密だから」は過去5年以上にわたって50%超を維持しており、選択理由の中でも重要度が高いことがうかがえます。「デザインが気に入ったから」は2年前の調査で50%を超え、前年度から60%弱で推移するなど、ここ数年重視する傾向が強まっているようです。
このほかでは、「災害などへの安全性が高い」が50%、「間取り・広さが適当」が42%、「住宅の広さが十分」が32%など。このうち「災害などへの安全性が高い」は前年度比6ポイントのアップとなりましたが、これは熊本地震や北海道・東北の台風上陸などによる大きな自然災害の発生が背景にありそうです。
平成30年度の国の住宅関連補助事業が始まりました
平成30年度に国土交通省や経済産業省、環境省が実施する住宅関連補助事業が始まっています。
ZEHに対する補助が拡充されたほか、断熱リフォーム関連で新たに行われる補助もありますので、ぜひご検討してみてはいかがでしょうか。
詳しくは以下の表をご覧下さい(クリックすると別ページでPDFを表示します)。
断熱改修が血圧低下に有効~室内環境と健康の影響調査~
断熱改修を行うと、起床時の血圧が低下―。 国土交通省のスマートウェルネス住宅等推進事業で、断熱改修による居住者の健康影響調査を実施している(一社)日本サステナブル建築協会(JSBC)では、室温が低い家に住む人ほど起床時に高血圧となる確率が高いこと、断熱改修後には血圧が低下がすることなど、住宅の室内環境と健康との関連性を検証・確認した調査結果を公表しました。
この調査は、平成26年度から30年度までの予定で、断熱改修を計画している全国の住宅とその居住者を対象に、改修前後における血圧や生活習慣、身体活動量など健康への影響を検証。
それによると、①起床時の室温低下が影響する血圧の上昇は、高齢者ほど大きい、②室温が低い家に住む人ほど高血圧となる確率と動脈硬化指数が高く、心電図異常の所見も多い、③断熱改修後には起床時の血圧が低下、④就寝前の室温が低いほど夜間頻尿リスクが高い⑤断熱改修後には夜間頻尿回数が減少―ということが確認されました。
このうち血圧の変化について詳しく見ると、冬季起床時に居間の室温が20℃から10℃に下がった時の上昇幅は、一般的な30歳の男性で4.5mmHgですが、60歳ではmmHg、80歳では11.2mmHgと、年齢が高くなるほど大きくなり、起床時に高血圧の基準値・135mmHg以上となる確率を1/2未満にするためには、居間の室温を60歳の男性で14℃以上、70歳で20℃以上、80歳で24℃以上にする必要があると推測。
また、断熱改修による血圧の低下については、断熱改修後に起床時の居間の室温が2.5度上昇した場合、血圧が2.8mmHg低下することを確認。居室の室温が1度上がるごとに0.9mmHgの血圧低下になると報告しています。
平成29年計の住宅着工は3年ぶりの減少
国土交通省が発表した平成29年計の住宅着工戸数は、964,641戸、前年比0.3%の減少となり、3年ぶりに前年水準を下回りました。
利用関係別にみると、持家は284,283戸、前年比2.7%減で貸家・分譲揃って4.8%の減少で2年ぶりのマイナス、貸家は419,397戸、0.2%増で6年連続のプラス。分譲は255,191戸、1.9%増で3年連続の成長となり、このうち一戸建ては138,189戸、3.3%増で2年連続、マンションは114,830戸、0.2%増で2年ぶりの成長。このほか給与は5,770戸、1,8%減で3年連続の前年実績割れとなっています。
29年10月の住宅着工は4ヵ月連続の減少
国土交通省が発表した平成29年10月の住宅着工戸数は、83,057戸、前年同月比4.8%の減少となり、4ヵ月連続で前年水準を下回る結果となりました。
利用関係別に前年同月比をみると、持家・貸家・分譲揃って4.8%の減少で、持家と貸家は5ヵ月連続、分譲は2ヵ月連続のマイナス。ただ、分譲はマンションこそ16.9%減と落ち込んだものの、戸建ては5.0%増と成長に転じています。
国土交通省では、「前年同月比で4か月連続の減少となっており、利用関係別にみると、前年同月比で持家、貸家、分譲住宅ともに減少となった。引き続き今後の動向をしっかりと注視していく必要がある」と分析しています。
29年7月の住宅着工は減少に転じる
国土交通省が発表した平成29年7月の住宅着工戸数は、83,234戸、前年同月比2.3%の減少となり、2ヵ月ぶりのマイナス成長となりました。
利用関係別に前年同月比をみると、持家が5.3%減、貸家も3.7%減で、いずれも2ヵ月連続の前年実績割れ。分譲は戸建てが1.3%減で21ヵ月ぶりの減少になったものの、マンションが15.2%増と前月に続いて増加し、分譲全体では5.7%増で2ヵ月連続の成長になりました。
国土交通省では、「前年同月比で先月の増加から再びの減少となっており、利用関係別にみると、前年同月比で持家、貸家は減、分譲住宅は増となった。引き続き今後の動向をしっかりと注視していく必要がある」と分析しています。
29年6月の住宅着工は再び増加
国土交通省が発表した平成29年6月の住宅着工戸数は、87,456戸、前年同月比1.7%の増加となり、2ヵ月ぶりに成長しました。
利用関係別に前年同月比をみると、持家は3.4%減で3ヵ月ぶりに減少し、貸家も2.6%減で20ヵ月ぶりの前年実績割れ。分譲は戸建てが4.8%増で20ヵ月連続の増加、マンションも27.1%増と増加に転じ、分譲全体では15.5%増で2ヵ月ぶりに成長しました。
国土交通省では、「前年同月比で先月の減少から再びの増加となっており、利用関係別にみると、前年同月比で持家と貸家は減少、分譲住宅は増加となった。引き続き今後の動向をしっかりと注視していく必要がある」と分析しています。
7月14日〜8月25日まで「 高性能建材による住宅の断熱リフォーム支援事業 」の二次公募が行われます
高性能建材による断熱改修に最大120万円/戸を補助する経済産業省の「 高性能建材による住宅の断熱リフォーム支援事業 」(断熱リノベ)の二次公募が、7月14日(金)から8月25日(金)まで行われます。
補助要件は、事務局に登録された高性能な窓、サッシ、 断熱材を用いて、暖冷房の一次エネルギー消費量を15%以上削減する断熱改修。早見表で示されている外壁・天井・床・窓の断熱改修パターンを用いるか、個別計算で一次エネルギー消費量15%削減を確認することになります。補助額は戸建住宅が最大120万円、集合住宅が1住戸15万円。
詳しくはこちらをご覧下さい
29年5月の住宅着工は3ヵ月ぶりに減少
国土交通省が発表した平成29年5月の住宅着工戸数は、78,481戸、前年同月比0.3%の減少となり、3ヵ月ぶりのマイナス成長となりました。
利用関係別に前年同月比をみると、持家は1.5%増で2ヵ月連続の増加、貸家は1.6%増で19ヵ月連続の成長。分譲は戸建てが4.5%増で19ヵ月連続の増加となったものの、マンションが112.6%減と2ヵ月ぶりのマイナスに転じ、分譲全体では3.9%減で先月の増加から再び前年実績割れとなりました。
国土交通省では、「前年同月比で3か月ぶりの減少となっており、利用関係別にみると、前年同月比で持家、貸家が増加、分譲住宅は減少となった。引き続き今後の動向をしっかりと注視していく必要がある」と分析しています。
「平成29年度サステナブル建築物等先導事業(次世代住宅型)」の提案募集が始まりました
先導的な技術の普及啓発に貢献する住宅のリーディングプロジェクトに最大300万円/戸(戸建の場合)を補助する国土交通省の「平成29年度サステナブル建築物等先導事業(次世代住宅型)」の提案募集が始まりました。
この事業は、①IoT技術等を活用した住宅等②一定の省エネ性能等を満たす③平成29年度に事業着手④「IoT技術等を活用した次世代住宅懇談会とりまとめ」を踏まえたもの―を主な事業要件とし、工事費や調査設計計画費などを対象として戸建住宅は最大300万円/戸、共同住宅は最大で総事業費の5パーセントまたは10億円のいずれか少ない額を補助。
応募期間は7月28日(金)までで、提案応募者は所定の提案書等を郵送により提出します。応募された提案は学識経験者等からなる同事業評価委員会による評価結果を踏まえて国交省が採択。9月上旬を目途に採択事業を発表する予定です。
・補助事業についての詳しい内容はこちらをご覧下さい。
29年4月の住宅着工は2ヵ月連続の増加
国土交通省が発表した平成29年4月の住宅着工戸数は、83,979戸、前年同月比1.9%の増加となり、2ヵ月連続の成長となりました。
利用関係別に前年同月比をみると、持家は0.8%増で2ヵ月ぶりの増加、貸家は1.9%増で18ヵ月連続のプラス。分譲も戸建てが5.2%増で18ヵ月連続の増加、マンションが1.3%増で3ヵ月ぶりの成長に転じ、分譲全体では2.9%増と3ヵ月ぶりに前年実績を上回りました。
国土交通省では、「前年同月比で2か月連続の増加となっており、利用関係別にみると、前年同月比で持家、貸家、分譲住宅は増となった。引き続き今後の動向をしっかりと注視していく必要がある」と分析しています。
「長期優良住宅化リフォーム推進事業」と「 高性能建材による住宅の断熱リフォーム支援事業 」の公募が始まりました
性能向上リフォームに最大300万円/戸を補助する国土交通省の「長期優良住宅化リフォーム推進事業」(長優化R)と、高性能建材による断熱改修に最大120万円/戸を補助する経済産業省の「 高性能建材による住宅の断熱リフォーム支援事業 」(断熱リノベ)の公募が始まりました。
長優化Rの公募(予定)は、事前に複数戸まとめて提案・採択を受ける“事前採択タイプ”が5月10日(水)から6月2日(金)(必着)までで、採択は7月下旬。随時補助金の交付申請を受け付ける“通年申請タイプ”も、5月10日㈬から受付を開始しています。
事前採択タイプで公募するのは、増改築版長期優良住宅認定を取得したうえで、一次エネルギー消費量を省エネ基準比で2割削減する「高度省エネルギー型」と、評価基準等で評価できない性能向上リフォームを対象とする「提案型」の2種類。通年申請タイプで公募するのは、評価基準のうち劣化対策と耐震性を含む3項目への適合が必須の「評価基準型」と、増改築版長期優良住宅の認定を取得する「認定長期優良住宅型」、「高度省エネルギー型」の3種類。
補助額は最大100万(評価基準型または提案型で評価基準相当の場合)〜300万円/戸(高度省エネルギー型・三世代同居対応改修含む)となります。
断熱リノベの公募は、一次が5月8日(月)から6月2日(金)(必着)までで、交付決定は7月中旬を予定。二次は7月中旬から8月中旬を予定しています。
補助要件は、事務局に登録された高性能な窓、サッシ、 断熱材を用いて、暖冷房の一次エネルギー消費量を15%以上削減する断熱改修。早見表で示されている外壁・天井・床・窓の断熱改修パターンを用いるか、個別計算で一次エネルギー消費量15%削減を確認することになります。補助額は戸建住宅が最大120万円、集合住宅が1住戸15万円。
・補助事業についての詳しい内容はこちらをご覧下さい。
「長期優良住宅化リフォーム推進事業」(長優化R)
「 高性能建材による住宅の断熱リフォーム支援事業 」(断熱リノベ)
29年度の国の住宅関連補助は、地域型住宅グリーン化やZEH・断熱リフォーム支援など
平成29年度に国土交通省や経済産業省、環境省などが実施する住宅関連の補助事業が、本格的に始まりつつあります。
主な補助事業を見ると、「地域型住宅グリーン化事業」や、「長期優良住宅化リフォーム推進事業」「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス支援事業」など、多くは前年度に引き続き継続実施となっており、新規に予定されているのは「新たな住宅セーフティネット制度における登録住宅の改修に対する支援措置」くらいとなっています。
この「新たな住宅セーフティネット制度における登録住宅の改修に対する支援措置」は、
賃貸住宅の空き室や空き家を高齢者・障がい者世帯や子育て世帯などの住宅確保困難者が入居する専用住宅とする改修工事が対象。補助額は1戸あたり最大50万円で、シェアハウスへの用途変更や耐震改修なども実施すると最大100万円となります。
従来から行われている補助制度も、内容等が変更になっている場合があります。例えば「長期優良住宅化リフォーム推進事業」は、長期優良住宅の認定を受けたうえで一次エネルギー消費量を省エネ基準比2割減となるリフォームを「高度省エネルギー型」として新たに追加し、補助額は最大250万円。三世代同居改修も同時に行うと最大300万円の補助が受けられます。
また、「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス支援事業」は、補助額が前年度の定額125万円から同75万円に減額。さらに省エネ性能表示・BELSの取得や、補助対象経費の上限規制なども新たに補助要件となっています。
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29年2月の住宅着工は8ヵ月ぶりに減少
国土交通省が発表した平成29年2月の住宅着工戸数は、70,912戸、前年同月比2.6%の減少となり、8ヵ月ぶりのマイナス成長となりました。
利用関係別に前年同月比をみると、持家は1.6%増で前月の減少から成長に転じ、貸家は6.8%増で16ヵ月連続のプラスとなりましたが、分譲はマンションが35.7%減と大きく落ち込み、戸建てが0.9%増で16ヵ月連続の増加となったものの、分譲全体では17.9%減で3ヵ月ぶりのマイナスを記録。分譲の減少分が持家・貸家の成長分を上回る結果となりました。
国土交通省では、「前年同月比で8ヵ月ぶりの減少となっており、利用関係別にみると、前年同月比で持家と貸家は増加、分譲は減少になった。引き続き今後の動向をしっかりと注視していく必要がある」と分析しています。
29年1月の住宅着工は7ヵ月連続の増加
国土交通省が発表した平成29年1月の住宅着工戸数は、76,491戸、前年同月比12.8%の増加となり、7ヵ月連続の成長を記録しました。
利用関係別に前年同月比をみると、持家は0.2%減で12ヵ月ぶりのマイナスとなったものの、貸家は12.0%増と好調に推移して15ヵ月連続成長となったほか、分譲も戸建てが4.9%増で15ヵ月連続の増加、マンションは56.2%増と大幅に増えて2ヵ月連続の成長となり、分譲全体では27.3%増となりました。
国土交通省では、「前年同月比で7ヵ月連続の増加となっており、利用関係別にみると、前年同月比で持家は減少、貸家と分譲は増加となった。引き続き今後の動向をしっかりと注視していく必要がある」と分析しています。
平成28年1〜12月の新設住宅着工は96万7千戸強で2年連続の増加
国土交通省が発表した平成28年1〜12月の新設住宅着工戸数は、967,237戸、前年比6.4%の増加となり、2年連続の成長を記録しました。
利用関係別に前年比をみると、持家は3.1%増で3年ぶりの増加。貸家は10.5%増と唯一10%台の伸びとなり、5年連続の成長となりました。また、分譲も戸建てが8.2%増で3年ぶりの増加となり、マンションが0.9%減となったものの、分譲全体では3.9%増で2年連続の成長となりました。
断熱改修で居住者の血圧が改善される傾向を確認〜国交省調査の中間報告より〜
国土交通省では、平成26年度から行っているスマートウェルネス住宅等推進事業で実施している「断熱化が居住者の健康に与える影響調査」の中間報告を行いました。その中で、断熱改修によって室温が上昇すると、居住者の血圧も低下する傾向が確認されたと公表しています。
この調査は、断熱改修を予定する住宅について、平成27年度までに居住者の血圧や生活習慣、身体活動量など健康への影響に関して2759人の改修前調査を実施するとともに、165人の改修後調査を実施。得られたデータに基づき検証を行ったところ、住宅の室内環境と健康関連について以下のことが確認されました。
1.断熱改修によって室温が上昇し、それに伴い居住者の血圧も低下する傾向が確認された。
2.冬季において起床時室温が低いほど、血圧が高くなる傾向がみられた。
3.高齢者ほど、室温と血圧との関連が強いことが認められた。
4.居間または脱衣所の室温が18℃未満の住宅では、入浴事故リスクが高いとされる熱め入浴の確率が有意に高い。
詳しくはこちらのホームページをご覧下さい。
28年11月の住宅着工は5ヵ月連続成長
国土交通省が発表した平成28年11月の住宅着工戸数は、85,051戸、前年同月比6.7%の増加となり、5ヵ月連続の成長を記録しました。
利用関係別に前年同月比をみると、持家は2.7%増で10ヵ月連続の増加。貸家も15.3%増と好調を維持し、13ヵ月連続の成長となりました。一方、分譲は戸建てが1.8%増で13ヵ月連続の増加となったものの、マンションが6.9%減と3ヵ月ぶりの減少に転じ、分譲全体では1.8%減と3ヵ月ぶりに前年水準を下回りました。
国土交通省では、「前年同月比で5ヵ月連続の増加となっており、利用関係別にみると、前年同月比で持家、貸家は増加、分譲は減少となった。引き続き今後の動向をしっかりと注視していく必要がある」と分析しています。
12月12日からネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)普及加速事業費補助金の二次公募が始まりました
ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(略称ZEH=ゼッチ)の新築・購入や改修に最大200万円を補助する「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)普及加速事業費補助金」の二次公募が12月12日(月)から始まりました。締切は平成29年1月13日(金)(午後5時必着)で、交付決定は平成29年2月下旬の予定。
この補助事業は、経済産業省が今年度第2次補正予算で実施するもの。(一社)環境共創イニシアチブにZEHビルダーの登録を行った住宅会社等が設計・新築・改修等を行うZEHを対象とし、1・2地域ではUA値0.25W以下の寒冷地特別強化外皮仕様に適合する場合、一次エネルギー消費量が75%以上のNearly ZEH(ニアリー・ゼッチ)も対象となります。
補助額は定額125万円/戸で、1・2地域で寒冷地特別強化外皮仕様に適合する場合は定額150万円/戸(Nearly ZEHは125万円/戸)。所定の要件を満たす蓄電システムを導入する場合、1kWhあたり5万円、最大で設置費用の1/3または最大50万円のいずれか低い額が加算されます。
・補助事業についての詳しい内容はこちらのホームページをご覧下さい。
28年10月の住宅着工は4ヵ月連続の増加
国土交通省が発表した平成28年10月の住宅着工戸数は、87,707戸、前年同月比13.7%の増加となり、4ヵ月連続の成長を記録しました。
利用関係別に前年同月比をみると、持家は4.9%増で9ヵ月連続の増加。貸家は22.0%増と高水準で12ヵ月連続の成長。分譲は戸建てが12.6%増で12ヵ月連続の増加、マンションも9.0%増で2ヵ月連続のとなり、分譲全体では11.7%増と2ヵ月続けて前年水準を上回りました。
国土交通省では、「前年同月比で4ヵ月連続の増加となっており、利用関係別にみると、前年同月比で持家、貸家、分譲住宅ともに増加となった。引き続き今後の動向をしっかりと注視していく必要がある」と分析しています。
住宅ストック循環支援事業の事業者登録が始まりました
国土交通省では、良質な既存住宅の購入やエコリフォーム、エコ住宅への建て替えに対し、最大65万円を補助する「住宅ストック循環支援事業」の事業者登録を11月1日から開始しました。このうちエコリフォームで行う断熱改修とエコ設備機器の設置は、当社の外断熱新外装材『DAN壁』など、あらかじめ登録された製品を使用することが必要になります。
この補助事業は、①断熱改修や省エネ設備機器への交換・更新を行う「エコリフォーム」 ②インスペクションを行い、既存住宅売買瑕疵保険に加入した「良質な既存住宅の購入」 ③旧耐震基準で建てられた住宅を除却したうえで、一定以上の省エネ性能を有する住宅を新築・購入する「エコ住宅への建替え」が対象。補助額は5万〜65万円。
交付申請は住宅会社やリフォーム会社などがホームページを通じて行うこととなり、事前にホームページから“事業者登録”を行うことが必要。宅建業者が買取再販で良質な既存住宅を売買する場合などは、物件をあらかじめ登録する“事業登録”(今年12月12日受付開始予定)も求められます。
交付申請は来年1月18日から受け付けを開始する予定ですが、エコリフォームとエコ住宅への建替えは、事業者登録日以降であれば事前に工事着手が可能。交付申請の受付開始前に工事が完了していても構いません。良質な既存住宅の購入は売買契約が今年10月11日以降、物件の引き渡しが事業者登録日以降であることが条件になります。
・補助事業についての詳しい内容はこちらのホームページをご覧下さい。
11月14日からネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)普及加速事業費補助金の一次公募開始
ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(略称ZEH=ゼッチ)の新築・購入や改修に最大200万円を補助する「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)普及加速事業費補助金」の一次公募が11月14日から始まります。締切は12月2日(午後5時必着)で、交付決定は来年1月下旬の予定。
この補助事業は、経済産業省が今年度第2次補正予算で実施するもの。(一社)環境共創イニシアチブにZEHビルダーの登録を行った住宅会社等が設計・新築・改修等を行うZEHを対象とし、1・2地域ではUA値0.25W以下の寒冷地特別強化外皮仕様に適合する場合、一次エネルギー消費量が75%以上のNearly ZEH(ニアリー・ゼッチ)も対象となります。
補助額は定額125万円/戸で、1・2地域で寒冷地特別強化外皮仕様に適合する場合は定額150万円/戸(Nearly ZEHは125万円/戸)。所定の要件を満たす蓄電システムを導入する場合、1kWhあたり5万円、最大で設置費用の1/3または最大50万円のいずれか低い額が加算されます。
なお、二次公募以降のスケジュールは、今後改めて公表される予定です。
・補助事業についての詳しい内容はこちらのホームページをご覧下さい。
28年9月の住宅着工は3ヵ月連続で成長
国土交通省が発表した平成28年8月の住宅着工戸数は、85,622戸、前年同月比10.0%の増加となり、3ヵ月連続の成長となりました。
利用関係別に前年同月比をみると、持家は1.4%増で8ヵ月連続の増加。貸家も12.6%増と好調に推移して11ヵ月連続の成長。分譲は戸建てが12.1%増で11ヵ月連続の増加、マンションも成長に転じて23.0%増となり、分譲全体では17.0%増と2ヵ月ぶりに前年水準を上回りました。
国土交通省では、「前年同月比で3ヵ月連続の増加となっており、利用関係別にみると、前年同月比で持家、貸家、分譲住宅ともに増加となった。引き続き今後の動向をしっかりと注視していく必要がある」と分析しています。
良質な既存住宅の購入・リフォームに最大65万円補助
国土交通省では、良質な既存住宅の購入やエコリフォーム、エコ住宅への建て替えに対し、最大65万円を補助する「住宅ストック循環支援事業」を実施します。
この補助事業は平成28年度第2次補正予算の成立をもって行われ、良質な既存住宅の購入は、①補正予算成立時点で40歳未満の者が自己居住用に購入②売買に際してインスペクションを実施し既存住宅売買瑕疵保険に加入―が条件。インスペクションに対して5万円を補助し、合わせてエコリフォームを行うことで最大65万の補助を受けられます。
エコリフォームは、①開口部の断熱改修②外壁・屋根・天井・床の断熱改修③エコ住宅設備(太陽熱利用システム・節水型トイレ・高断熱浴槽・高効率給湯機・節湯水栓)のうち3種類以上設置―のいずれかまたは複数の工事を対象とし、リフォーム後には新耐震基準適合していることも条件。同時に行うバリアフリー改修工事や、小屋裏換気口設置などの劣化対策工事(木造のみ)、2種類以内のエコ住宅設備設置、耐震改修工事、リフォーム瑕疵保険への加入も補助対象。補助額は最大30万円で、耐震改修工事も行う場合は同45万円となります。
エコ住宅への建て替えは、①旧耐震基準で建てられた住宅②平成23年以降の災害で全壊〜半壊となり、公費で解体された住宅―のいずれかを除却した者、またはこれから除却する者が、省エネ性の高い住宅を建設した場合、30万円を補助。旧耐震基準の住宅を除却して建設する分譲住宅も対象になります。
省エネ性が高い住宅とは、木造であれば性能表示の断熱等性能等級4(現行省エネ基準相当)または一次エネルギー消費量等級4(同)に適合していることが要件となり、
さらに長期優良住宅の認定を取得している場合や、一次エネルギー消費量の削減率が高い住宅は、10万円または20万円が加算されます。
また、同事業の説明会も10月18日㈫から31日㈪まで、札幌、仙台、東京など全国9都市で開催されます。
・補助事業についての詳しい内容はこちらのホームページをご覧下さい。
・説明会についての詳しい内容はこちらのホームページをご覧下さい。
28年8月の住宅着工は2ヵ月連続で増加
国土交通省が発表した平成28年8月の住宅着工戸数は、82,242戸、前年同月比2.5%の増加となり、2ヵ月連続の成長を記録しました。
利用関係別に前年同月比をみると、持家は4.3%増で7ヵ月連続の増加。貸家も9.9%増と引き続き好調を維持し10ヵ月連続の成長。分譲は戸建てが5.9%増で10ヵ月連続の増加となりましたが、マンションは2ヵ月ぶりに減少し33.1%の大幅なマイナスとなり、分譲全体でも12.7%減と2ヵ月ぶりの減少に転じました。
国土交通省では、「2ヵ月連続で増加し、季節調整済年率換算値では95.6万戸(前月比0.1%増)となった。前年同月比で持家と貸家は増加、分譲は減少となったが、引き続き今後の動向をしっかりと注視していく必要がある」と分析しています。
「住宅省エネリノベーション促進事業費補助金」の追加公募が行われています
省エネ性能が高い断熱材や窓を使った改修に最大150万円/戸、高効率給湯機と蓄電池の設置も含めると最大215万円/戸を補助する経済産業省の「住宅省エネリノベーション促進事業費補助金」の追加公募が9月5日(月)から10月31日(月)まで行われています。
この事業は事前に登録された断熱材や窓、ガラスを使用し、住宅全体の一次エネルギー消費量を15%以上削減する既存住宅の断熱改修が対象。戸建てだけでなく、集合住宅(賃貸含む)でも応募可能で、最大150万円/戸の補助を受けられます。
また、戸建住宅に限り、断熱改修と同時に導入するエコキュートやエコジョーズ、エコフィールなどの高効率給湯機に最大15万円、蓄電池に最大50万円の補助を行い、これら設備に対する補助も含めると最大補助額は1戸あたり215万円となります。
なお、補助金交付決定の通知日以前に契約・着工した物件は、補助対象とならないので注意が必要です。
・詳しくは同事業のホームページをご覧下さい。
28年7月の住宅着工は再び増加に転じる
国土交通省が発表した平成28年7月の住宅着工戸数は、85,208戸、前年同月比8.9%の増加となり、6ヵ月ぶりに減少した前月度から再び増加に転じた。
利用関係別に前年同月比をみると、持家は6.0%増で6ヵ月連続の増加。貸家も11.1%増と好調で9ヵ月連続の成長。分譲は戸建てが12.1%増で9ヵ月連続の増加、マンションも5.9%増で3ヵ月ぶりの成長となり、分譲全体では9.1%増と2ヵ月ぶりのプラス成長を記録した。
国土交通省では、「前月の減少から再び増加し、季節調整済年率換算値では100.5万戸(前月比0.1%増)となった。引き続き今後の動向をしっかりと注視していく必要がある」と分析しています。
28年6月の住宅着工は6ヵ月ぶりに減少
国土交通省が発表した平成28年6月の住宅着工戸数は、85,953戸、前年同月比2.5%減となり、6ヵ月ぶりに減少しました。
利用関係別に前年同月比をみると、持家は1.1%増で5ヵ月連続の増加。貸家も3.7%増で8ヵ月連続の成長を記録。一方、分譲は戸建てが1.1%増で8ヵ月連続の増加となったものの、マンションは28.1%減と大きく落ち込み、分譲全体では15.2%減で5ヵ月ぶりのマイナスとなりました。
国土交通省では、「季節調整済年率換算値では100.4万戸(前月比1.3%減)となった。引き続き、今後の動向をしっかりと注視していく必要がある」と分析しています。
28年5月の住宅着工は9.8%の増加
国土交通省が発表した平成28年5月の住宅着工戸数は、78,728戸、前年同月比9.8%増となり、5ヵ月連続で成長しました。
利用関係別に前年同月比をみると、持家は4.3%増で4ヵ月連続の増加。貸家は15.0%増と引き続き好調で7ヵ月連続の成長。分譲は戸建てが18.0%増と高い伸びを示し7ヵ月連続の増加、マンションは0.8%増で4ヵ月連続成長となり、分譲全体では7.9%増で4ヵ月連続成長となりました。
国土交通省では、「季節調整済年率換算値では101.7万戸(前月比2.3%増)となった。前年同月比で5ヵ月連続の増加となっており、利用関係別にみると、前年同月比で持家、貸家、分譲住宅ともに増となったが、引き続き今後の動向をしっかりと注視していく必要がある。」と分析しています。
28年4月の住宅着工は9.0%の増加
国土交通省が発表した平成28年4月の住宅着工戸数は、82,398戸、前年同月比9.0%増と、4ヵ月連続で成長しました。
利用関係別に前年同月比をみると、持家は1.2%増で3ヵ月連続の増加。貸家は16.0%増と好調で6ヵ月連続の成長。分譲は戸建てが10.5%増で6ヵ月連続の増加、マンションは7.8%増で3ヵ月連続成長となり、分譲全体では9.0%増で3ヵ月連続成長となりました。
国土交通省では、「平成26年4月の消費税率引上げに伴う駆け込み需要の反動の影響からの持ち直しが見られた後、前年同月比で横ばいの傾向となっていたが、直近では4ヵ月連続での増加となっている。引き続き、今後の動向をしっかりと注視していく必要がある」と分析しています。
「長期優良住宅化リフォーム推進事業」の公募が5月12日(木)から開始
国土交通省では、性能向上リフォームや適切なメンテナンスによって既存住宅の長寿命化を図る取り組みに対し補助を行う「長期優良住宅化リフォーム推進事業」の『評価基準型/認定長期優良住宅型・事前採択タイプ』の公募を5月12日(木)から6月10日(金)まで行います。
この事業は戸建住宅・共同住宅ともに対象。性能評価基準への適合を要件とし、インスペクションを行ったうえで、増改築の長期優良住宅の認定を受けてリフォームする住宅、または新築の長期優良住宅相当の性能水準を規定したS基準に適合する住宅に最大200万円/戸、S基準には満たなくても一定の性能向上が見込まれるA基準の劣化対策と耐震性に適合する住宅に最大100万円/戸を補助(S基準適合のリフォームは9月30日までの交付申請が条件)。
さらに今年度からキッチン、浴室、トイレ、玄関のいずれか2つ以上を複数に増やす「三世代同居改修」を行う場合、最大50万円が加算され、増改築の長期優良住宅認定を受けて三世代同居改修も行うと最大250万円/戸の補助を受けることができます(このほか工事履歴と維持保全計画の作成も必要)。
なお、提案・採択を行わずに直接補助申請を行える『通年申請タイプ』は5月下旬頃から、性能基準だけで評価できない性能向上リフォームを対象とする『提案型・事前採択タイプ』は6月頃から公募を開始する予定です。
省エネ性や耐震性など性能を向上させるリフォームをお考えであれば、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
・詳しくは同事業のホームページをご覧下さい。
「賃貸住宅における省CO2促進モデル事業」の公募は5月31日(火)まで
環境省では省CO2化を図った賃貸住宅の新築・改修に補助を行う「賃貸住宅における省CO2促進モデル事業」の公募を5月31日(火)まで受け付けています。
対象となるのは低炭素型の賃貸住宅で、改修は一次エネルギー消費量を基準値より10%以上削減すると最大60万円/戸、基準値並みとすると同30万円/戸を補助。新築は省エネ基準をクリアしたうえで、一次エネルギー消費量を基準値より20%以上削減すると最大60万円/戸、10%以上削減すると同30万円/戸を補助。
なお、この事業で補助を受けた賃貸住宅については、住戸ごとに建築物省エネルギー性能表示制度(BELS)やチラシ。インターネット等を活用した普及・PRなどを行うことが求められます。
省エネ性の向上などによって入居率の改善も期待できるので、特に賃貸住宅の改修を考えているオーナー様にはお勧めの補助事業と言えそうです。
・詳しくは同事業のホームページをご覧下さい。
28年3月の住宅着工は8.4%の増加
国土交通省が発表した平成28年3月の住宅着工戸数は、75,744戸、前年同月比8.4%増と、3ヵ月連続で成長しました。
利用関係別に前年同月比をみると、持家は4.3%増で2ヵ月連続の増加。貸家は1.1%増で5ヵ月連続の成長。分譲は戸建てが8.0%増で5ヵ月連続の増加、マンションは49.0%増と大幅に増えて2ヵ月連続成長となり、分譲全体でも2ヵ月連続成長で26.0%増と、高い伸びを示しました。
国土交通省では、「平成26年4月の消費税率引上げに伴う駆け込み需要の反動の影響からの持ち直しが見られた後、前年同月比で横ばいの傾向となっていたが、足下では3か月連続での増加となった。引き続き、今後の動向をしっかりと注視していく必要がある」と分析しています。
4月28日から「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス支援事業」の一次公募開始
ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(略称ZEH=ゼッチ)の新築・購入や改修に最大200万円を補助する「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス支援事業」の公募要領が経済産業省から発表されました。あわせてZEHに取り組むハウスメーカー・工務店・設計事務所等を公表する「ZEHビルダー登録制度」の募集も今月4日から始まっています。
公募要領によると、補助の募集は一次〜六次まで6回に分けて行われ、一次募集は4月28日(木)から開始。対象となるのは、経産省の「ZEHロードマップ委員会」が取りまとめたZEHの定義を満たしている戸建住宅で、具体的には①UA値が1・2地域0.4W以下、3地域0.5W以下など強化外皮基準に適合②再生可能エネルギーを除き一次エネルギー消費量を20%以上削減③再生可能エネルギーシステムを導入(売電を行う場合は全量買取不可)④再生可能エネルギーを含めて一次エネルギー消費量を100%以上削減⑤ZEHビルダー登録制度の登録業者による設計・施工・販売―など。
補助額は定額125万円/戸ですが、1・2地域でUA値0.25W以下の寒冷地特別強化外皮仕様にした場合は定額150万円/戸。また、1・2地域に限り再生可能エネルギーを含めて一次エネルギー消費量の設計値が基準値より75%以上削減となる「Nearly ZEH」(ニアリー・ゼッチ)にも定額125万円/戸を補助します。
このほか、蓄電システムを導入する場合には、1kWhあたり5万円、最大で設置費用の1/3または最大50万円のいずれか低い額が加算されます。
なお、補助要件の1つであるZEHビルダー登録制度は、ZEH(Nearly ZEH含む)の受注割合を2020年度までに50%以上とする目標を有するハウスメーカー、工務店、設計事務所等を“ZEHビルダー”として公募・登録し、ホームページで公表するもの。来年1月31日(火)まで応募を受け付けています。
・詳しくは同事業のホームページをご覧下さい。
28年2月の住宅着工は8%の増加
国土交通省が発表した平成28年2月の住宅着工戸数は、72,831戸、前年同月比7.8%増と、2ヵ月連続成長を記録しました。
利用関係別に前年同月比をみると、持家は0.8%増で3ヵ月ぶりの増加。貸家は12.5%増で4ヵ月連続の成長。分譲は戸建てが10.1%増で4ヵ月連続の増加、マンションも9.9%増で6ヵ月ぶりの成長に転じ、全体では9.6%増で3ヵ月ぶりに前年実績を上回りました。
国土交通省では、「平成26年4月の消費税率引上げに伴う駆け込み需要の反動の影響からの持ち直しが見られた後、ここのところ横ばいの傾向となっていたが、2月は前年同月比で2か月連続の増加となった。引き続き、今後の動向をしっかりと注視していく必要がある」と分析しています。
最大215万円の補助を受けられる「住宅省エネリノベーション促進事業費補助金」の一次公募が6月9日まで行われます
省エネ性能が高い断熱材や窓を使った改修に最大150万円/戸、高効率給湯機と蓄電池の設置も含めると最大215万円/戸を補助する経済産業省の「住宅省エネリノベーション促進事業費補助金」の第一次公募が3月31日(木)から6月9日(木)まで(共同住宅全体を改修する場合は4月28日(木)まで行われます。
この事業は事前に登録された断熱材や窓、ガラスを使用し、住宅全体の一次エネルギー消費量を15%以上削減する既存住宅の断熱改修が対象。戸建てだけでなく、共同住宅(賃貸含む)でも応募可能で、最大150万円/戸の補助を受けられます。
また、戸建住宅に限り、断熱改修と同時に導入するエコキュートやエコジョーズ、エコフィールなどの高効率給湯機に最大15万円、蓄電池に最大50万円の補助を行い、これら設備に対する補助も含めると最大補助額は1戸あたり215万円となります。
二次公募も6月中旬から8月下旬まで(共同住宅の全体改修は6月下旬まで)の期間で予定されています。
なお、補助金交付決定の通知日以前に契約・着工した物件は、補助対象とならないので注意が必要です。
・詳しくは同事業のホームページをご覧下さい。
28年1月の住宅着工は微増
国土交通省が発表した平成 28年1月の住宅着工戸数は、67,815戸、前年同月比0.2%増となり、2ヵ月ぶりに増加。消費増税前の駆け込み需要が期待される年としてまずますの出足となりました。
利用関係別に前年同月比をみると、持家は0.1%減で2ヵ月連続のマイナス。貸家は5.3%増で3ヵ月連続の成長。分譲は戸建てが8.9%増で3ヵ月連続の増加となったものの、マンションが19.2%減と5ヵ月連続で落ち込み、全体では5.7%減で2ヵ月連続の減少となっています。
国土交通省では、「全体として平成26年4月の消費税率引上げに伴う駆け込み需要の反動の影響からの持ち直しが続いてきたものの、足下では横ばいの動きとなっている。引き続き、今後の動向をしっかりと注視していく必要がある」と分析しています。
平成27年新設住宅着工は2年ぶりに増加
国土交通省が発表した平成27年1〜12月の全国新設住宅着工戸数は、909,299戸で前年比0.8%増となり、2年ぶりの成長を記録しました。
利用関係別に見ると、持家は前年比0.7%減と前年水準にわずかに届かず2年連続の減少になりましたが、貸家は同比4.6%増で4年連続の増加、分譲も同比1.6%増で2年ぶりの増加となり、市場をけん引しました。なお、分譲はマンションが4.7%増、戸建てが1.4%減となっています。
なお、平成 27 年12月の住宅着工戸数は、75,452戸で、前年同月比1.3%減となり、2ヵ月ぶりのマイナス成長となりました。
利用関係別に見ると、持家は前年同月比5.4%減で8ヵ月ぶりに前年水準を下回りましたが、貸家は同比3.9%増と2ヵ月連続の成長。分譲は同比3.5%減で2ヵ月ぶりのマイナスで、戸建ては同比3.9%増となったものの、マンションが同比13.5%減と低調でした。
国土交通省では、「全体として平成26年4月の消費税率引上げに伴う駆け込み需要の反動の影響からの持ち直しが続いてきたものの、足下では横ばいの動きとなっている。引き続き、今後の動向をしっかりと注視していく必要がある」と分析しています。
27年11月の住宅着工は再び増加に転じる
国土交通省が発表した平成 27 年11月の住宅着工戸数は、79,697戸で、前年同月比1.7%減となり、2ヵ月ぶりに対前年比で増加となりました。
利用関係別にみると、前年同月比で持家は3.5%増で7ヵ月連続の増加。貸家と分譲も成長に転じ、貸家は2.6%増で2ヵ月ぶり、分譲は2.5%増で3ヵ月ぶりの増加となった。分譲はマンションが4.1%減と伸び悩んだものの、戸建てが8.2%増と好調でした。
国土交通省では、「昨年4月の消費税率引上げに伴う駆け込み需要の反動の影響が大きかった持家についても前年同月比で7か月連続の増加となるなど、全体として持ち直しの傾向が続いている。分譲マンションの着工については、全体としては減少したが、これは中部圏及び近畿圏で大規模な物件が減少したことによるもの。一方、首都圏及びその他の地域では増加となっている」と分析しています。
27年10月の住宅着工は8ヵ月ぶりに減少
国土交通省が発表した平成 27 年10月の住宅着工戸数は、77,153戸で、前年同月比2.5%減となり、8ヵ月ぶりのマイナス成長となりました。
利用関係別にみると、前年同月比で持家は2.4%増で6ヵ月連続の増加となりましたが、貸家は2.6%減で3ヵ月連続の減少。分譲住宅は9.5%減で2ヵ月連続のマイナスとなり、特に分譲マンションが17.2%減と低調でした。
国土交通省では、「分譲マンション(の減少)については前年同月に大規模物件の着工が多くあったことが要因。貸家の着工については6か月ぶりの減少となったが、依然3万戸を超える水準で推移しており、堅調を維持している。一方、昨年4月の消費税率引上げに伴う駆け込み需要の反動の影響が大きかった持家は前年同月比で6か月連続の増加となるなど、全体として持ち直しの傾向が続いている」と見ています。
27年7月の住宅着工は78,263戸、前年同月比7.4%増
国土交通省が発表した平成 27 年7月の住宅着工戸数は、78,263戸で、前年同月比7.4%増となり、5ヵ月連続の成長を記録しました。
利用関係別にみると、前年同月比で持家は8.0%増、貸家も18.7%増と、揃って3ヵ月連続の成長になりましたが、分譲住宅は9.0%減で4ヵ月ぶりのマイナス。特に分譲マンションが17.6%減と落ち込みました。
国土交通省では、「昨年4月の消費税率引き上げに伴う反動の影響が薄れ、住宅着工は持ち直している」と見ています